長宝

耐暑性、耐寒性に優れた夏秋冬どり種

1.耐暑性、耐寒性に優れた黒柄系1本ネギ。
2.草勢強く、病気にも比較的強い。
3.夏秋~秋冬まで幅広く使え、栽培しやすい。
4.葉鞘部のしまり良く、葉色濃く葉長やや短く、葉折れが少ない。

栽培のポイント

【播種、育苗】
・苗床は土壌消毒し、堆肥などの有機質を多用する。3.3㎡当たりの成分量はN-60g、P-100g、K-60gが標準。育苗中のリン酸の不足は、その後の生育に大きく影響するので注意。
・ネギは酸性土壌を嫌うので、pH6.5前後となるよう石灰を施し矯正する。
・7月~8月に収穫する場合は、関東平坦部標準で、11月中旬~12月上旬に播種し、越冬時の苗の太さをわりばし以下(5mm)にする。
・春に一時抽台させて側芽を大きくする作型では、10月上旬~中旬に播種する。9月上旬等の極端な早まきでは、、側芽も抽台(2次開花)し、収穫期が遅くなるので注意。
・温暖地や暖地における2~3月播種の育苗については、長雨による苗の立枯れ病に注意し管理する。
【定植方法】
・定植圃場は、植え付け10日前に苦土石灰を10a当たり80~120kg程度、堆肥などの有機質と元肥N-8kg、P-8kg、K-8kgを全面に施し耕運しておく。
・施肥は定植後軽く土寄せした後、株元から少し離れたところにNPK各5kg前後を施す。追肥は4回位に分けて施用し、肥料の合計はN-25~30kg、P-30~35kg、K-25~30kg程度を標準にする。
・定植時の苗は大小を分けて揃えて植える。株間は2~3cm程度。覆土は浅く行い、活着を良くする。
【定植後の管理】
・定植から収穫期まで3~4ヶ月と短いため、早く活着させて太らせることがポイントとなる。
・肥効がなくなると、サビ病やベト病の発生原因となるので追肥は早目に少量ずつ、回数を多くして行う。第1回目の追肥は定植後25~30日に行う。
【病害虫防除】
・朝霧や長雨の時期は病気が発生し易く、葉つゆのある早朝か夕方に浸透性のある展着剤を使用し消毒を行うとより効果がある。
・ネギコガやスリップスは農薬の耐性ができやすいので、成分の違う3~4種類の農薬を交互に使用すると防除効果がある。
・ネギは過湿による根腐れを起こし易いので畑は滞水しないよう排水に注意する。
【収穫】
・最終の土寄せは、高温時の収穫になるので、秋冬作よりもやや低いところで行う。
・夏場の収穫は、収穫期に入ってから20~25日位で品質が悪くなり易いので、できるだけ早く収穫する。

おすすめポイント

幅広い作型に対応する、耐暑、耐寒性に優れた黒柄系一本ネギ。

特性-1

は種期(適作型) :11-12月、2-4月
収穫期(適作型) :7-8月、11-1月

特性-2

葉色      :濃緑
草勢      :強
葉鞘部のしまり :極良
耐病性     :極良

作型図
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